第21ステージ　コルベイルエッソンヌ〜パリ　144.5Km

                 ランス、7連覇達成！

決めました、アームストロングが有終の美を飾りました。

パリから40Km離れた郊外のコルベイユエッソンヌを13:30に
スタート。途中、雨に降られこともあり、集団はゆっくりと
進む。

パリ、シャンゼリゼ通りに入っても時より弱く雨粒が落ちて
くる。濡れた石畳にタイヤを滑らせ、落車する選手も続出し
た。

このシャンゼリゼの周回を今年は8周。

途中、抜け出しに成功する選手が何人かいたものの、最後は
集団でのスプリントに。

地元フランスのローラン・ブロシャール（ブイグテレコム）
がフィニッシュ3Km手前でアタック。これにアレクサンド
ロ・ビノクロフ（Tモバイル・カザフスタン）がついてい
く。ブラッドリー・マギー（FDJ・オーストラリア）も出て
くる。

一時はマギーが先行するも、ビノクロフが最後の直線で再び
アタック。このアタックがマギー他、有力スプリンターを見
事に押さえ、カザフのオールラウンダーが、パリのスプリン
トも制した。ビノクロフは山岳の第11ステージに次いで今ツ
ール2勝目をマーク。このステージ優勝で、ボーナスタイム
20秒を獲得。昨日終了時点の総合5位のリーバイ・ライプハ
イマー（ゲロルシュタイナー・アメリカ）と入れ替わった。


長かった3週間もこれで終わり。
ランス・アームストロングのツールもこれで終わり。
表彰のあとのパレードでは、いつも通り各プレスに囲まれた
ランスだったが、あと500mのパレードを残すところで、僕は
運良くランスの前に出ることが出来た。彼にしては邪魔くさ
いカメラマンの一人であろうと、そそくさと無視されるもの
と思いつつ、カメラを構えようとした瞬間、目が会った。
すると驚くことに、僕に軽く会釈をするではないか…。
まるで「今までありがとう」と礼を言うごとくであった。

もちろん、その瞬間をノーファインダーでフィルムに収め
た。いや正確にいうとその前後かも知れない。良く覚えてい
ない。そもそもノーファインダーなので、写っていないかも
しれないが…。今にしてみれば、この瞬間が僕とランスを結
ぶ最後のコンタクトだった思える。

さて、そのフィルムに収めたはずの写真は、8月20日以降に
発売される予定で、エイ出版社からの「ツール・ド・フラン
ス2005」（仮題）に発表します。月刊のものではなく別冊号
となります。ぜひ、書店にてお求め下さい。

では、今年のリポートを終わります。さよなら！　


今日のステージ結果

1、アレクサンドロ・ビノクロフ（Tモバイル・カザフスタ
ン）
2、ブラッドリー・マギー（FDJ・オーストラリア）
3、ファビアン・カンチェラーラ（ファッサボルトロ・スイ
ス）
4、ロビー・マキュアン（ダビタモン・オーストラリア）
5、シュチュワート・オグレディ（コフィディス・オースト
ラリア）

総合結果

1、ランス・アームストロング（ディスカバリーチャンネ
ル・アメリカ）
2、イバン・バッソ（CSC・イタリア）＋4分40秒
3、ヤン・ウルリッヒ（Tモバイル・ドイツ）＋6分21秒
4、フランシスコ・マンセボ（イリャスバレアレス・スペイ
ン）＋9分59秒
5、アレクサンドル・ビノクロフ（Tモバイル・カザフスタ
ン）＋11分01秒
6、リーバイ・ライプハイマー（ゲロルシュタイナー・アメ
リカ）＋11分21秒
7、ミカエル・ラスムスン（ラボバンク・デンマーク）＋11
分33秒
8、カデル・エバンス（ダビタモン・オーストラリア）＋11
分55秒
9、フロイド・ランディス（フォナック・アメリカ）＋12分
44秒
10、オスカル・ペレイロ（フォナック・スペイン）＋16分4
秒
11、クリストフ・モロー（CA・フランス）＋16分26秒
12、ヤロスラフ・ポポビッチ（ディスカバリーチャンネル・
ウクライナ）＋19分02秒

51、サンチャゴ・ボテロ（フォナック・コロンビア）＋1時
間49分22秒

各ジャージ

マイヨ・ジョーヌ：
ランス・アームストロング（ディスカバリーチャンネル・ア
メリカ）

マイヨ・ベール：
トール・ヒュースホーウト（クレディアグリコール・ノルウ
ェー）

マイヨ・アポワ：
ミカエル・ラスムスン（ラボバンク・デンマーク）

マイヨ・ブラン：
ヤロスラフ・ポポビッチ（ディスカバリーチャンネル・ウク
ライナ）