しのみやチキンの昔のはなし No6

 このコーナーは当店の誕生からこれまでの変遷を書き綴ったものです。興味と時間のある方は読んでみてください。


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6,チキンだより
 昭和42年に開店したしのみやチキンではご家庭の奥様方に向けた小冊子「チキンだより・ご家庭メモ」を作成し無料配布しました。全20ページほどのボリュームで主にご家庭での簡単なチキン料理の方法や鶏肉料理の種類の紹介とか若どりの特徴や栄養価の紹介とかその取り扱いの方法など、若どり肉のいろいろな雑多な情報を幅広く取り上げまとめたものでした。当時は夕食の用意は各家庭の夕食係(大抵はご家庭の主婦でした)の大切で大変な仕事であり、夕飯のおかずの作り方までを提供するお店はまだほとんど無かったわけでずいぶんと多くの反響を頂きました。配布した部数は1万部ほどでわずかなものでしたが大好評を頂き1周年、2周年と3号まで続けました。が、次第にそういった情報の提供は出版社やマスコミ関係の本格的なものへと移っていき、社会全体がかけあしで環境が整えられていき家庭への情報も少しずつ充実していったわけで、街の小さな個店の役割からはずれてゆくことになりました。
 変わって当店が企画したお客様サービスは「料理教室」でした。当時田無駅の前に大春ビルという小間割り店舗ビルがあり、その2階店舗の「田無料理学校」という教室に希望したお客様を招き、主任先生に若どりの料理法を教えていただきました。この企画も好評でしたが数回で終了しました。それはテレビの普及と番組の充実による情報社会の発展によったものと思っていますが、世の中の移り変わりは本当に早かったものでした。

 当店の包装紙デザインは開店以来のものですが、当初、チキンマークのいろいろを並べた図柄が珍しいと話題になったことがありました。20くらいの円形を基軸にしたチキンのデザインを集めて並べたものです。主に横浜の鶏肉店での見習いの時代に集めたさまざまな情報の中から店舗マークを作っていた副産物でしたが、当時はそれなりの評価を与えてくれたお客様もありました。鶏肉の専門店として地域のお客さまにはいろいろと新鮮な体験や知識を受け取ってくれた方々が大勢いたことを直に伝えられてとても励みになったことを思い出しております。